「愛車をキレイに保ちたい!! だけど洗車機はキズがつきそうで不安…」と感じているあなたへ。この記事では、手洗い洗車が初めての方でも愛車をキズつけることなく、プロのようにピカピカに仕上げるための正しい手順、必要な道具、注意点などを解説します。
15年間手洗い洗車を続けてきた筆者が、自身の経験と専門家のアドバイスをもとに、あなたの愛車をキズから守り、ピカピカに仕上げる手洗い洗車の方法をわかりやすく解説します。
正しい手洗い洗車をマスターして、愛車への愛着をさらに深めましょう!!
- 手洗い洗車の基本と、間違った方法でのリスク
- 手洗い洗車に必要な道具とその選び方
- 正しい手洗い洗車の具体的な手順と、各ステップでの注意点
手洗い洗車の重要性と間違った方法でのリスク
手洗い洗車のメリット
手洗い洗車には、洗車機にはない多くのメリットがあります。
- キズ防止：手で優しく洗うことで、洗車機による細かいキズを防ぎ塗装面をキレイに保てます。
- 汚れの徹底除去：目に見えない汚れや細かな部分の汚れまでしっかり落とせます。
- 愛着向上：自分の手で洗うことで愛着が湧き、日頃のメンテナンスへの意識も高まります。
- コスト削減：長期的に見れば、洗車機の利用頻度を減らすことでメンテナンスコストを抑えることができます。
間違った手洗い洗車のリスク
手洗い洗車はメリットが多い一方、間違った方法で行うと以下のようなリスクを引き起こす可能性があります。
- 洗車キズ： 力を入れすぎたり、適切な道具を使用しないと細かいキズがつくことがあります。
- 水垢・イオンデポジット： 洗剤の洗い残しや洗車後の水分を放置すると、水垢やイオンデポジットが発生しボディがくすんだり、塗装を傷めてしまいます。
- 塗装の劣化： 強い洗剤や不適切な方法での洗車は、塗装の劣化を早める可能性があります。
でも安心してください！！
適切な道具と正しい手順を守れば、手洗い洗車はキズを最小限に抑え安心して車をキレイにできる方法なのです！
手洗い洗車に必要な道具とその選び方
手洗い洗車を始める前に、適切な道具を揃えることが重要です。手洗い洗車に必要な基本的な道具と、その選び方を解説します。
手洗い洗車の道具・いるもの
- バケツ
- カーシャンプー
- 洗車スポンジまたはウォッシュミット
- 拭き上げ用のクロス
- ホースまだは高圧洗浄機
それぞれの道具の役割と選び方を解説していきます。
洗車スポンジはたはウォッシュミット
車には砂や泥だけでなく、排気ガスや花粉など粒子の細かい汚れもたくさん付着しています。
これらの汚れは水で流しただけでは落とすことが難しいため、洗車スポンジやウォッシュミットなどを使用して、付着した細かな汚れを落とします。
- スポンジ：柔らかく、保水性の高いものがおすすめ。目が粗いものはキズの原因になることがあるので、目の細かいものを選ぶ
- ウォッシュミット：マイクロファイバー製など柔らかい素材で毛足の長い物を選ぶ
洗車スポンジやウォッシュミットは素材がとても重要です。
ウォッシュミット（特にムートン素材）は、筆者の経験上、汚れを中に溜め込みやすく、道具のメンテナンス難易度が高いです。溜め込んだ汚れが元でキズがつくこともあるため、初心者の方には洗車スポンジをおすすめします。
カーシャンプー
カーシャンプーの主な役割は2つあります。
1つ目は、油分を含む汚れを落としやすくすることです。車の排気ガスやオイルなどが原因の油汚れは、水洗いだけでは落ちにくいものです。カーシャンプーを使うことで、これらの汚れを効果的に落とすことができます。
2つ目は、洗車時の傷を軽減することです。スポンジで車体をこする際、摩擦によって傷がつくことがあります。カーシャンプーは潤滑剤の役割を果たし、摩擦を減らすことで傷のリスクを軽減します。
- 中性のカーシャンプーを選ぶ
- ワックス成分や研磨剤（コンパウンド）が入っていないものを選ぶ（すすぎ残しがあると固着して、洗車では落とせない汚れとなる可能性や、研磨剤によりキズがつく可能性がある）
- コーディングをしている場合は、コーティング対応のシャンプーを選ぶ
拭き上げクロス
拭き上げクロスは、洗車後にボディに残った水滴を拭き取るために使用します。
- マイクロファイバーやセーム皮など、柔らかく吸水性の高い素材を選ぶ
- できるだけ大判のものを選ぶ
たまに、タオルや雑巾などを使用している方を見かけますが、硬い素材のクロスは拭き上げ時にキズがつくことがあるため避けましょう。
また、吸水性が低いものや、サイズが小さいものを選ぶと拭き上げにとても時間がかかるため、できるだけ大判のクロスを選ぶのがおすすめです。
最初は小さいクロスを使用していて、拭き上げに１時間かけていたことも…
拭き上げクロスの選び方はこちらの記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
ホースまたは高圧洗浄機
予洗いで砂や泥などの大きな汚れを流す時と、カーシャンプーを洗い流すために使用します。
- 高圧洗浄機を使用できる環境がある場合は高圧洗浄機がベスト
- 水道のみの場合は園芸用の散水シャワーも用意する
- 高圧洗浄機を使用する場合は、洗車用のノズルを使用する（水圧が強すぎると塗装を傷めることも）
高い水圧の高圧洗浄機の使用が理想ですが、水道しかなく高圧洗浄機を使用できない環境の場合は、園芸用の散水シャワーなどを活用して、可能な限り水圧が高くなるようにすると、汚れを落としやすいです。
手洗い洗車の正しい手順と注意点
正しい手順で手洗い洗車を行うことで、愛車をキズつけることなくピカピカに保つことができます。ここでは、具体的な手順と各ステップでの注意点を解説します。
手洗い洗車やり方
手洗いのステップは以下の通りです。
- 洗車前の準備
- 予洗い
- カーシャンプーで洗う
- カーシャンプーを流す
- 拭き上げ
- 仕上げ
各工程のポイントを解説します。
1. 洗車前の準備
カーポートの下など、日陰で洗車できる方は車を日陰に移動させボディを冷まします。次に、窓やドアがしっかり閉まっていることを確認してから洗車に必要な道具を準備します。
2. 予洗い
高圧洗浄機やホースで、車全体に水をかけて砂やドロなどの大きな汚れ、ホコリを洗い流します。汚れがひどい部分は念入りに水をかけましょう。
流し方は、初めにタイヤやタイヤハウスを流し、その後は車の上から下の順で流しましょう。
跳ね返りで汚れが残らないよう、上から下に流すのがコツです
3. カーシャンプーで洗う
カーシャンプーは洗車スポンジやウォッシュミットへ直接つけるのではなく、バケツに入れて泡立ててから使用します。この際、カーシャンプーに記載されている指示に従い、水で希釈するようにします。
泡立てには、散水シャワーを使用すると効率よく泡立てることができます。
筆者は高圧洗浄機の水圧を弱めて泡立てていますが、飛び散ることがあるのでお勧めしません
泡立てが完了したら、洗車スポンジやウォッシュミットに泡立てたカーシャンプーをつけてボディを洗っていきます。
- 力は入れず、優しく滑らせるようなイメージで洗う
- ルーフ（天井）、ボンネット、ドア、トランク（リアドア）の順で洗っていく
- なでるときは横方向へ線を書くように真っ直ぐなでる ※円を書くようになでないこと
- 洗車スポンジまたはウォッシュミットは洗剤液に浸し、泡や水分がたっぷりある状態で洗う
- 洗車スポンジまたはウォッシュミットはこまめにすすぎ、常にキレイな状態で洗う
- ドアの隙間、グリル、エンブレムの周りなど、細かい部分も丁寧に洗う
たっぷりの水分と泡で優しく洗うのがとても大事です
4. カーシャンプーを流す
カーシャンプーで洗い終えたら、洗剤成分が残らないよう水で洗い流します。
- 上から下へ、泡が残らないように丁寧に流す
- ドアミラーや窓枠、グリルなど水が溜まりやすいところも忘れずに
洗剤成分が残っていると汚れの原因になるため、残らないよう確認しながらすすぐようにしてください。
5. 拭き上げ
カーシャンプーを流した後は、ボディに残った水滴を拭き上げます。
水道水の不純物がシミ（イオンデポジット）となり、放置すると塗装を傷める原因になりますので、水滴が残らないよう拭き上げることが重要です。
- 拭き上げクロスで水分を丁寧に拭き取る
- こするように拭くのではなく、クロスで吸い取るように拭くのがポイント（テーブルクロス引きをゆっくりやるようなイメージです）
- ドアの内側やトランクの開口部など、細かい部分も忘れずに拭き上げる
- ドアミラーやグリルなど、水が溜まりやすいところは最後にもう一度確認する
よく、「洗車をした後は走って水滴を飛ばせば大丈夫！！」という方がいます。ですが、どんなに高速で風を切って走行しても水分は残りますし、走行時の風で逆に乾燥するため逆効果です。
愛車を長くキレイに保つためにも、洗車後は拭きあげクロスで水滴を拭き取りましょう。
6. 仕上げ
必須ではありませんが、洗車の仕上がりをさらに向上させ、愛車をキレイに保つことのできる仕上げ作業を解説します。
ボディにコーティング剤を塗布する
ワックスやコーティング剤を塗布することで、塗装面を保護し水や汚れを弾きやすくします。コーティング剤には、ワックス、ポリマーシーラント、ガラスコーティングなど様々な種類があります。車の状態や予算に合わせて、最適なものを選びましょう。（詳しくは、また別の記事で解説予定）
車内清掃
車内清掃も定期的に行いましょう。掃除機でシートやフロアマットのゴミを吸い取り、ダッシュボードや内装パネルは、専用のクリーナーで汚れを落とします。アパートなどで掃除機を使用できない場合はガソリンスタンドにあるコイン掃除機などを活用しましょう。
手洗い洗車の注意点
まとめ
この記事では、手洗い洗車の基本から、正しい手順、必要な道具、洗車場所まで、初心者の方でも安心して手洗い洗車ができるように解説しました。
この記事の内容は、15年間手洗い洗車を続けてきた筆者の経験と、専門家の意見も参考にして作成しています。手洗い洗車は、愛車をキレイに保つだけでなく、愛車への愛着を深めるための素晴らしい時間だと筆者は考えています。
最初のうちが時間がかかるかもしれませんが、回数をこなすうちにコツがつかめ、短時間で洗車できるようになります。また後日、手洗い洗車の時短術などのお届けできればと思います。
今回ご紹介した内容を参考に、ぜひ手洗い洗車に挑戦してみてください。そして、あなたの愛車を、いつまでもピカピカの状態に保ち、楽しいカーライフをお過ごしください！！
